• 2024年5月15日 5:48 PM

環境エピジェネティクス 研究所

Laboratory of Environmental Epigenetics

統合医療とエピジェネティクス (医学・獣医学)

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 薬物治療や外科手術を中心とした現代医学においては、平均的な人の正常値を定めて検査結果から異常を示しているそれぞれの臓器や組織に対して治療を行っています。
一方、鍼灸、漢方などいわゆる東洋医学においては、平均的な正常値というものはなく、環境や加齢に伴う変化の中で、体全体が陰陽、五臓六腑と経絡の働き、気・血・津液の代謝・量のバランスがとれているのを健康体とみなします。
前者では、科学的なデータ・エビデンスに基づくことから、はっきりとした効果が早く現れ、新しい治療法が進化していくといった長所のある反面、やはり、未解明の要素を排除する傾向が強いため、副作用や副反応がおこり、疾患を悪化させてしまうこともあります。後者では、長年の経験や伝統にもとづき、体全体の治療が中心となるので、効果は緩やかで比較的時間のかかることが多いと考えられ、また、新しい治療法は生まれにくいといった短所もあると思います。 この両者の弱点をそれぞれが補い、よりよい治療に結びつけようというのが統合医療の考え方だと思います。

ここでは、エピジェネティクスの観点から、東洋医学 はじめに鍼灸の分野をとらえて、その科学的エビデンスを積み上げていく情報発信をしていきたいと考えています。

そして、これは、ヒトの医療だけでなく獣医学の分野ともパラレルに進めていくことにします。家畜・動物診療における統合医療と東洋医学の前臨床の意味もあり、また、ヒトと動物を比較することが科学的なエビデンスを積み上げるのにも重要と考えられるからです。